木の扱い方(伐採)

まだまだ暑い日が続いておりますが、山の中に入ると

場所によりますが、風のよく通るところにいますと、随分涼しくなって

まいりました。吹く風の温度が下がってきました。

今日は 約75年生桧の伐採を行いました。

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一本一本丁寧に、山の斜面の方向(上向き)に伐採していきます。

これも吉野林業の歴史です。

上向きに伐採することにより、葉枯らし(乾燥)させる環境をつくり、

山で出来るだけ含水率(木材に含む水分)を下げ、木材を軽くして

出材しやすい状況をつくります。

もう一点、水分を多く含む夏季までは傷つきやすい(木の皮がめくれ易い)状況

にあるので、原木丸太の価値を落とさないように上向きに伐採します。

自分の人生より長い歴史を歩んできた木に対する敬意、自然の恵みと先人の

技術への感謝をもって、伐採させていただくことが木を扱う基本だと思っており

ます。

効率化のための機械化も産業としては、重要なことだと思いますが、

林業再生の第一歩は、木への接し方(感謝の心をもつこと)からはじめなければ

いけないのではないかと感じます。