原木市

天候は曇り時々晴れ。

今日はスカイキャリーで出材した杉丸太材の原木市の日です。

月に2回開催される原木市(最近では木材価格の低迷で出荷量が減り、

1回開催の時もある)

ここで原木丸太の価格が決定する大変重要な瞬間です。と同時に長年

育ててきた丸太を送り出す感謝の日です。

中神木材は杉丸太約61㎥(220石)を出荷しています。

循環型林業を続けていくためにも、少しでも高く売れるようにと願って、

この市の日を迎えます。林業経営は一般のビジネスとは違い、100年という

長いサイクルで物事を考えていかなければならない、非常に原価計算が難しい

ビジネスです。

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 樹齢は同じでも一本一本の形・大きさ・色合いなどは、人と同じように多様です。

一本一本の木をどのように生かしてくれるか、製材する人、大工さんなどの腕に

かかってきます。

そのためには木の本質を理解して、料理してくれる人材が必要不可欠です。

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今日の市で一番高く売れた杉丸太です。長さ4m直径50cm 165,000円です。

平均すると㎥あたり22,000円です。出材経費が㎥あたり約18,000円掛かって

いるので、山林経営としては非常に厳しい価格であるというのが、今の現状です。

出材経費を下げようと、全国的には林道・作業道整備を進めていますが、

木材価格を林業経営ができる適正な価格に安定させる政策が必要である。

木の文化を通して奈良を元気に! 

天候は晴れ。

木の文化を通して奈良を元気にしたい想いをもった有志で、見学・勉強会を行いました。

まずは築120年の家をリフォームする現場に見学に行き、当時の職人の技術と木材の

使い方に改めて感銘しました。CA3A0117

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今の住宅政策を見たとき、200年住宅の根本の考え方はどこにあるのだろうか?

と疑問に思う。

本当の意味での環境にやさしい省エネ住宅とは何か?昔の住宅にヒントがあり、

今みたいにエアコンのない時代、地域の自然環境をうまく利用した家づくりを考え、

現在に至まで技術として残してきたのである。

そう考えると、今の住宅は、構造計算といった数値でコントロールされる

家づくりになってしまったのではないだろうか?

木材に含まれる水の量(含水率)を低下させるための人工的な高温乾燥、

本来木の持つ性質が失われてきている。

今一度、木という生き物を通して、日本の住宅を考えなければ、山林は無論、

棟梁という日本文化まで失くしてしまう気がしてならない。

 

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まずは、勉強会を通して、課題がどこにあるか理解し、解決策を見つけながら

行動を起していきたいと思います。

トラックに積込、原木市場へ、杉丸太の明日は!

天候は晴れ。

今日は久しぶりに太陽が顔を出し、非常に暑かった。

集材した杉材をトラックに積み込み、原木市場へ出荷しました。

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4トン 3車 3トン 2車 約55㎥(200石)を運搬しました。

気になる売上金額ですが、現在の市場の相場ですと、100万円ぐらいかな?

平均単価で㎥あたり18,000(石あたり5000)になります。

分かりやすく説明しますと、4mの長さで末口直径が50cmの丸太の価格が

18,000円であるということです。直径が50cmの丸太はほとんどなく、

平均30cmから40cmぐらいが多いので、立木一本の価格に換算しても、1万円に

満たないという現状です。

約100年の月日を経て、この価格では、循環型林業経営は成り立ちません。

何とか新たな活用方法を生み出さなければ、森林は崩壊します。

森林は多面的な機能を持つ、すばらしい環境資源です。だからこそ、

森林環境を保持しようと国は森林政策を打ち出しています。

しかしながら、従来山村を支えてきたのは、木材そのものに経済価値があり、

資金が循環していたからこそ、山村に活力があったのです。

本当に今やらなければいけないことは、短期的な林業労働者を増やすことではなく、

先人達が築いてくれた100年先の山づくりを目指せる、経済価値のある木の活用を

取り戻すことではないだろうか?

そうすることが、本当の林業労働者の雇用に繋がると、強く思う。

夏山には危険が潜む

天候は曇り時々晴れ。
今日は少し風があるので体感的な暑さは、ましである。今日もスカイキャリーによる木材集材作業をしました。約二日でこれだけの木材を集材しました。約60㎥くらいかな?
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山の集材距離、条件等により集材量が変わってきますが、出材量、条件が良ければ、かなり効率の良い仕事をしてくれます。

何だこの焦げているところは?
スズメバチの巣をしかけているところで、作業中に気づき、燃やして処理したあとです。
もう少しすると、蜂の量が増え、攻撃してくる可能性が高くなってくるところだったので、早く気づき処理できてよかった。
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このように夏になると、蜂やマムシといった危険が増えてきます。
近年、スズメバチの巣をよく見かけるようになってきたのはなぜだろうか?
温暖化が関係しているのだろうか?

貴重な林業労働者

中神木材を支えてくれる二人の若者。

吉野の山林を守ってくれる貴重な人材です。この吉野林業の地にもっと若手林業者が増えるよう森林の活用を考え、山村地域の資源の魅力を発信していきます。

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スカイキャリーによる木材搬出

天候は曇り。梅雨が明けるのはもう少し先かな?

今日は約100年生杉の搬出作業です。7月31日の原木市で販売する予定です。
原木価格の下落で最近、木材の出荷量が減ってます。

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ご挨拶

私は吉野の山で七代続く山守です。
山守とは、山林所有者との深い信頼関係を柱に、山林管理を委託された者で、言わば「山林管理のエキスパート」のことです。

特に銘木のふるさと吉野林業は、500年の伝統を持ち、非常に長いスパンで山林管理を行ってきました。

しかし昨今の材木価格の下落、過疎化などで経済的に厳しい状況に追い込まれています。

山林の荒廃は、自然の荒廃へと繋がり、人間と自然との調和のとれた生活を破壊する恐れがあります。

このブログを通じて、吉野の現状、吉野材の素晴らしさなどをお伝えしたいと思っています。

林業の最先端を歩んできた吉野から、林業、自然に新し風をお送りします。

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手入れされた山は、光に包まれています。