地域の特色を活かした林業再生を目指して②

木と人、木と町のかかわりを知ること、すなわち木の歴史を知ることで

地域独自の木の活かし方が見えてくるのではないだろうか。

当然、歴史ある林業地、先進的林業地など地域の差はあれど、

林業再生への道筋は考えていかなければならない状況にあります。

 

吉野杉は、樽桶としての利用用途において大きな役割を果たし、

吉野林業の歴史をつくりあげてきた一つでもあります。

吉野杉の特徴を活かした木どり、容器としての機能、お酒との合性を

上手く結びつけた、木を活かした樽丸という文化を作り出してきました。

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木と向き合うことで、木を知り、木の使い方が見えてくる。

そして木の活かし方のヒントになる地域の特色があるはずである。

それらが結びつくことで新しい用途が開発されたり、新商品が生まれたり

するのだと思います。

ひいては、地域の文化として、新たな歴史を築く

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地域の特色を活かした林業再生を目指して①

今、国の方では木材自給率50%を目指して、林業再生プランを進めております。

林業再生に向けては、いくつかのポイントがあろうかと思います。

林道・作業道整備、集約化施業、大型林業機械による低コスト搬出、

森林組合のあり方、人材育成、国産材の利用等々あります。

林業再生への道のりは、木が商品として使われるまでの時間、しくみを見る限り

容易いものではないことは、誰しもが認識しているところであろうかと思います。

木というものは、地域の文化であり、日本の文化でもあります。

我々が今一度考えなければならないことは、木という文化が地域地域で

どのような歩みをしてきたか、人や町とどのように関わってきたかを再認識し、

林業再生にむけて取り組むことが重要ではないかと思います。

そのことをせず、産業としての効率化ばかりを進めてしまえば、

日本の心という大切なモノを失くしてしまうような気がしてならない。

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粉砕機

粉砕機の実演をしてもらいました。

機種はカルイの自走式粉砕機ドラコムで、粉砕径120㎜までの小径木、

枝、竹などを粉砕する機械です。

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実演風景

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山に捨て切りされた林地残材を何とか活用できないか、資源を無駄なく

活用するために、山でかたちを変えて、搬出できないか・・・

一つの活用方法として、検討中・・・・

市場ニーズと価格があえば、山での雇用が生まれるとともに、森林の環境整備にも

つながると思います。

密植で、細い小径木が生まれる吉野林業ならではの、活用方法の一つとして

試してみたいと思います。

新しい山林所有者との出会い

天候は晴れ。

今日は新たな山林所有者と山の見回りにいきました。

50年生山(1.5ha)、50~70年生山(1ha)、100年生山(1ha)

3ヶ所を見回りました。

山林所有者は、「先祖から受継いだ山を、このままの状態で放置して

おきたくなかった」、でも「従来の山守も高齢化し、山林管理ができない

状態でどうしようかと迷っていた」と述べられていました。

このように考えている山林所有者が多いのではと、改めて感じました。

今回、偶然か、必然か、所有者の山の隣りの山に仕事に入っていたことが

今回の新しい出会いに繋がりました。

数時間ですが、一緒に山を歩いて感じたことは、受継いだものを何とか

したいという強い想い、先祖への感謝の心が、今回の出会いに繋がった

ように感じてならない。

このような想いをもった山林所有者の期待に応えるべく山林管理をして

いくのが山守としての責務である。

新しい出会いを生む参考文献として、ご紹介させていただきます。

先日、友人のご縁で出会わせていただいた「クロイワ ショウ」さん著者の

出稼げば大富豪の本の中に書かれていた内容です。

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「あのなあ。バリ島と日本の決定的な違い、なんかわかるか?」

「仏壇や」

「ようするにな。先祖を敬う心が薄なったんや」

「バリ島の家見てみ、どの家にも神棚があるやろ。

おまえが神様やったら、日本とバリ島どっち住みたい?」

「せやろが、日本はな、いつのまにか、ご先祖様を敬うっちゅう

当たり前のことができへんようになってもうた。

仏壇、粗大ごみで出したりするやろ?」

「だから、神様はどんどんバリに引越してるで。なんでも合理的に

やりすぎた。合理化目指し続けた結果や」

バリ島で23の会社を持っている日本人「丸尾」さんの話です。

私も非常に共感できる部分が多く、日本人の心として失いかけている

内容を鮮明に書かれています。

近いうちに、バリ島に飛び、丸尾さんと会って、話をしたいです。

原木市

天候は曇り後雨。

今日は出荷した原木丸太の晴れ舞台。

久しぶりに原木市場全体に木が並びました。

約4000石(1100㎥)の桧・杉材が並びました。

中神木材も桧158石(43㎥)杉70石(23㎥)出荷しました。

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配列が一番最後ということもあり、人が残ってくれるか?

材木の製品流通が停滞し、売れにくい状況の中で、希望価格で

売れるのか心配でした。

午後から雨が激しくなり、状況が悪い中でしたが、中神木材の木に愛着を

持ってくださる製材所の方が最後まで残ってくださり、今の木材相場の中では

良い方で売ることができ、ほっとしました。

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今日の高値は㎥あたり18万円。上記写真原木は3mで末口が36cmの桧材です。

材積は0.389㎥ですので、1本単価に換算すると約7万円になります。

これでも10年前の半値かな?

木の価値を伝えるしくみづくりと顧客・工務店のニーズに応える吉野材の加工能力を

上げなければ、価格下落を止めることはできないと思う。

香り輝く木を生み出す自然環境のもと、木を育てるプロ、木を料理するプロが

吉野林業の歴史です。

自然と共生してきた吉野の力を今一度全国に世界に見せる時がきたように感じる!

ヘリコプター出材

天候は晴。

今日は先日山入りし、伐採した桧丸太を土場までヘリコプターで出材する

作業をしました。

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原木価格が低迷する中、ヘリコプタ-による出材は経費的にも売上価格

の半分近くを占めるようになってきました。(原木の樹種・樹齢・品質により

差はありますが・・・)

ヘリコプターによる出材は、今の木材価格からすると大変厳しい状況ではありますが、

小規模民有林で、傾斜がきついところが多い吉野地域にとっては、ヘリコプターによる

出材に頼らなければならないのも現状です。

皆伐といった山の木全部を伐採する場合には、架線出材や林道整備による出材は

コスト的にも安く抑えることができますが、小規模間伐など少量の出材においては、

逆にヘリコプター出材より割高になるもの事実です。

先人たちの培ってきた技術に学び、適材適所の出材方法を選択すると同時に、

新しい木材搬出のかたちを生み出さなければならない時にきているように感じます。

環境破壊(土砂災害・景観破壊)につながらない搬出方法を目指して!

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下刈り、ツルきり

天候は晴。

植林して3年目の下刈りを終えた山林風景です。

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植林の約8割は桧ですが、手前に写っているのは杉です。

下刈り作業をするうえにおいて、重要なことは木に巻きつくツルを切ることです。

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100年先を見据えた林業の第一歩の作業です。

山入り

天候は晴。

今日から新しい山に仕事に入ります。

仕事をはじめる最初の日を山入りといいます。

何十年、何百年という年月、我々に自然の恵みを与え続けてくれた命に!

何十年、何百年という年月、木を育ててくれた先人たちに!

感謝の想いをこめて、一本伐採し、切り株に、お神酒、塩、洗い米をお供えし

安全に仕事ができますように祈祷します。

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原木市

天候は曇り時々晴れ。

今日はスカイキャリーで出材した杉丸太材の原木市の日です。

月に2回開催される原木市(最近では木材価格の低迷で出荷量が減り、

1回開催の時もある)

ここで原木丸太の価格が決定する大変重要な瞬間です。と同時に長年

育ててきた丸太を送り出す感謝の日です。

中神木材は杉丸太約61㎥(220石)を出荷しています。

循環型林業を続けていくためにも、少しでも高く売れるようにと願って、

この市の日を迎えます。林業経営は一般のビジネスとは違い、100年という

長いサイクルで物事を考えていかなければならない、非常に原価計算が難しい

ビジネスです。

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 樹齢は同じでも一本一本の形・大きさ・色合いなどは、人と同じように多様です。

一本一本の木をどのように生かしてくれるか、製材する人、大工さんなどの腕に

かかってきます。

そのためには木の本質を理解して、料理してくれる人材が必要不可欠です。

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今日の市で一番高く売れた杉丸太です。長さ4m直径50cm 165,000円です。

平均すると㎥あたり22,000円です。出材経費が㎥あたり約18,000円掛かって

いるので、山林経営としては非常に厳しい価格であるというのが、今の現状です。

出材経費を下げようと、全国的には林道・作業道整備を進めていますが、

木材価格を林業経営ができる適正な価格に安定させる政策が必要である。

木の文化を通して奈良を元気に! 

天候は晴れ。

木の文化を通して奈良を元気にしたい想いをもった有志で、見学・勉強会を行いました。

まずは築120年の家をリフォームする現場に見学に行き、当時の職人の技術と木材の

使い方に改めて感銘しました。CA3A0117

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今の住宅政策を見たとき、200年住宅の根本の考え方はどこにあるのだろうか?

と疑問に思う。

本当の意味での環境にやさしい省エネ住宅とは何か?昔の住宅にヒントがあり、

今みたいにエアコンのない時代、地域の自然環境をうまく利用した家づくりを考え、

現在に至まで技術として残してきたのである。

そう考えると、今の住宅は、構造計算といった数値でコントロールされる

家づくりになってしまったのではないだろうか?

木材に含まれる水の量(含水率)を低下させるための人工的な高温乾燥、

本来木の持つ性質が失われてきている。

今一度、木という生き物を通して、日本の住宅を考えなければ、山林は無論、

棟梁という日本文化まで失くしてしまう気がしてならない。

 

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まずは、勉強会を通して、課題がどこにあるか理解し、解決策を見つけながら

行動を起していきたいと思います。